この記事は、親の介護を家で続けていて、このままでいいのか迷い始めた家族に向けたものです。先に結論を書きます。迷ったときの相談先は、担当のケアマネジャーか、地域包括支援センターです。聞くことを先に書き出しておくと、1 回の相談で聞けることが増えます。書き出す中身は、同じように家で続けている家族が実際に聞いていたことから 5 つ選びました。内容は 2026 年 9 月時点のものです。
ケアマネ・包括の相談 211 件で、いちばん多いのは担当とのやりとり
当サイトの集計で、ケアマネと地域包括支援センターの相談は 211 件でした。多い順に、「ケアマネや施設とのやりとり」「家族やきょうだいとの分担」「手続きや制度の使い方」です。 「家での介護を続けられるか」は、並びのいちばん下でした(「症状や行動に、どう対応するか」と同じ件数)。
家で続けている家族が止まっているのは、続けるかどうかより手前のところです。担当にどう伝えるか。きょうだいとどう分けるか。どの手続きを踏めばよいか。ここが片づけば、続けるかどうかの答えも出しやすい。
ケアマネと地域包括支援センター、どちらに聞くか
役割が違います。
| ケアマネジャー | 地域包括支援センター | |
|---|---|---|
| 何をするところか | ケアプランを作り、事業者との連絡・調整をする | 高齢者の総合相談や権利擁護などを行う窓口 |
| 誰が置いているか | 居宅介護支援の事業所 | 市町村 |
| 先に聞くのはこんなとき | 担当がいて、サービスを変えたい | 担当がまだいない、誰に聞けばよいか分からない |
| 費用 | ケアプランの作成に利用者負担はない | 相談の窓口 |
ケアマネジャーの仕事は、特定のサービスや事業者に偏らないよう、公正中立に行うことになっています。担当との話がかみ合わないと感じたら、そのことも地域包括支援センターに相談してかまいません。
聞くことを書き出す 5 項目
順番は、上の相談で多かった順です。全部でなくてよい。1 回で聞かなくてかまいません。当てはまるものだけ書き出してください。数え方と、この方法で分かっていないことはこのサイトの数え方に書きました。
1. 担当に伝えたいのに、伝わっていないこと
いちばん多かったのは、ケアマネや施設とのやりとりです。「前に言ったのに変わらない」ことがあるなら、いつ、何を頼んだかを短く書いておきます。 口より紙が確かです。1 枚渡しておけば、あとで見返してもらえます。
2. 家族の中で、誰が何をしているか
2 番目は家族やきょうだいとの分担でした。誰が、週に何回、何をしているかを書き出すと、足りないところが見えます。 ケアプランは、本人の心身の状態と置かれている環境に応じて組まれます。家族の手が足りないことも、その環境の一部です。はっきり伝えてかまいません。
3. 手続きで止まっていること
3 番目は手続きや制度の使い方です。申請の書き方、出す先、いつまでに出すか。分からない手続きは、窓口の名前ごと書いておくと、担当が代わりに動けることがあります。
4. 今の要介護度で足りているか
4 番目には、同じ件数で 2 つが並びます。1 つ目が使える条件と要介護度のことです。今の区分で使えるサービスの量が足りないと感じるなら、そう書きます。状態が変わっているなら、区分変更の話になります(下の節)。
5. 体調や薬で、気になっていること
4 番目に並ぶもう 1 つが、体調や病気、薬のことです。デイ・ショートステイ・ヘルパーの相談では、これがいちばん多く出ています。 医療の判断は主治医の役目です。ただ、「最近転びやすい」「夜に起きる回数が増えた」のような変化は、サービスの組み方に効くので、ケアマネにも伝えておきます。
デイ・ショートの相談でも、いちばん多いのは体調のこと
当サイトの集計で、デイサービス・デイケアは 225 件、ショートステイは 54 件、ヘルパー・訪問看護は 89 件。3 つとも、いちばん多いのは「体調や病気、薬のこと」、2 番目は「使える条件と、要介護度のこと」でした。デイでは、2 番目に「介護する側の疲れと、後ろめたさ」も同じ件数で並びます。
厚生労働省の解説では、デイサービスもショートステイも、目的の 1 つに家族の介護の負担を軽くすることが入っています。家族が休むためにショートを使うのは、使い方として決められた目的の内側です。 ショートステイを続けて使えるのは 30 日まで。介護保険のデイサービス(通所介護)は、要支援の人は使えません。こうした条件があるので、どれを増やせるかは担当と一緒に決めます。 並びはデイサービス・デイケアの話題とショートステイの話題に置きました。
状態が変わったら区分変更。認定の相談 63 件
要介護認定と区分変更の相談は 63 件で、いちばん多いのは「使える条件と、要介護度のこと」でした。 更新を待たなくてよい。心身の状態が大きく変わったときは、認定の有効期間の途中でも区分変更を申請できます。
江東区の案内では、サービスを使っている人は、申請の前にサービスをどう変えるかを担当のケアマネジャーとよく相談するよう書かれています。提出は、契約している居宅介護支援の事業者などが代わりにできます。手続きの細かいところは、市区町村ごとに違う。お住まいの市区町村の案内で確かめてください。
施設も考え始めたら
道は 2 つあります。家で続けることも、施設を探すことも、同じ重さの選び方です。どちらを選ぶかは、読む人とご家族が決めることです。施設の種類と、要介護度で使える先は特養・老健・有料老人ホーム・サ高住の違いに、費用の仕組みは介護施設の費用の仕組みに書きました。 家で続けるときの話題は話題別のデータから見られます。